アルペジオ録音

アルペジオをマイク録音するときに注意したい点は、高音弦ばかりではなく低音弦をいかに気持ちよく出すかにかかっています。
ギターのサウンド自体が低音が出るギターだと全体のトーンに説得力が出てきます。マイクのセッティングで出ているはずの音は拾ってあげましょう。そういう点でいくと低音域に強いマイクを選択する、もしくはレンジの広いものを選択するのがアルペジオの時のセオリーでしょう。

アルペジオを収音するときにはコンプレッサーで音の粒をそろえてあげるというのも考えていくべきサウンド作りになってきます。

16ビートカッティングでも書いたAKG C414B−ULSあたりのコンデンサータイプのマイクは重心も下りてきてバランスがいいかなと思っています。このようなマイクのサウンドチェックは実際にアンプから出ている音にどれだけ近いかを比べる必要があります。

SM57とC414B−ULSの音を比べたときにどっちがいいかというのもありますが、アンプから出るサウンド作りが一番です。マイクはそれを忠実に収めてあげる機材ですからね。これはボーカル録音でも共通で、いい声をそのままマイクで拾う、これで何の問題が出るでしょうか?


コンプレッサー…音のピークを抑えレコーダーへの過大な入力を抑えたり、サウンドの立ち上がりやリリースを調整することができるエフェクター。1176LNはスタジオで使われるコンプレッサーの代表格。


オブリガード(オブリ)の時のマイクセッティングに考えておきたいのは、色付けのニュアンスが多いオブリでは後でリバーブを書けることも考慮したマイクでの音作りですね。あまりにもバランスがチグハグな(低音がでかい、高域がカリカリしすぎ)音の場合、リバーブのかかり方にも影響してきますから、気をつけましょう。

ハード系のリフは迫力あるサウンドに仕上げたいところ。
ギブソンレスポール+マーシャルが王道のセッティングでしょうね。
低音もがっちり欲しいところなので、コンデンサーマイクのC414あたりで低域も押さえつつ、ダイナミックでパワー感も拾う。そしてこの両者のマイクのサウンドを混ぜていく方法もありでしょうね。

ギターソロのマイク録りの際はソロが高音弦を使うことが多いですから薄っぺらにならないように逆に低域によいRE20なんて面白いかなと思います。

16ビートカッティングを録音

マイクのガイドはさておきスタジオでのエレキギターカッティングでマイクごとの違いを検証してるとつい夢中になります。
ロック系カッティング意外に16ビートのファンキーなカッティングも試してみました。レコーディングの時に気になって何度も試したのが
ばらつき(ギターの技術もあるんですが)による高音のピーク。マイクによっては高域が出すぎて耳障りがよくありませんでした。

16ビートでのカッティングは歯切れのよさが命。カリカリの音が欲しい所ですけれど、なんとなくSHURE57は気に入らない。どうにも高域が出すぎてしまい、なじまない。

ギターやアンプとの相性もあると思いますが、今回はパス。
同じダイナミックマイクでもELECTRO−VOICE RE20を使います。

なぜならELECTRO−VOICE RE20はピークにも強いかなと思ったから。出すぎてつぶれた音を後で手直しはできないですからね。ダイナミックマイクでの16ビートカッティングをしたときの音はぐんぐん来る感じ。パワーがある音が欲しいときにはいいですが、バンドの中でどう混ぜていくかも考えないといけません。

コンデンサーマイクではAKG C414B−ULSというマイク。コンデンサーのC414B−ULSは拾った音の重心が低く、安定感が出てきます。
16ビートのカッティングなのでローカットフィルターを入れたりして低域を押さえたりしてみます。ダイナミックに比べてバランスの良さが出るのがC414B−ULS、というかコンデンサーというところでしょうか?

今回紹介したダイナミックマイク

ELECTRO−VOICE RE20…RE20は、ダイナミック・マイクの中では最も大きい部類のダイアフラムを持っているマイク。
近接効果を防ぎ、より自然な音を拾えるマイクです。
低域が出るというのがELECTRO−VOICE RE20の持ち味として知られています。高域の方が出ない事はなく、ギザギザ感も持っているダイナミックマイクなので、狙いがわかっていれば使いがってのいいマイクです。強音にも強いのでドラムにも使用されています。
ピークがガツっと上がる16ビートカッティングにも向いているのかな。

今回紹介したコンデンサーマイク

AKG C414B−ULS…ウルトラリニア特性のカプセルを採用したコンデンサーマイク。ダイアフラムが大きく、低域も出る。

カッティングギター録音

ギター録音の時のマイクセレクトとアンプの選択、そしてマイクとアンプの相性について。

ロックのギターカッティングに選ぶマイクはどれがいいんでしょうか?ギターによります。といっては終わってしまうのでスタンダードなエレキギターをセレクトしてみましょう。ギターはフェンダー(FENDER)ストラトでアンプはマーシャルというセレクトはスタンダードで理解しやすいと思うのでこれで推察・検証。

エレキギター録音で一番使うことの多いのはダイナミックマイク型。SHURE SM57とSENNHEISER MD421をセレクトしてみます。理由はカッティングの歯切れのよさとパワーが欲しいので。

それとコンデンサーマイクの場合はAKG C451とNEUMANN U87Aiも選んでみます。ダイナミックマイクだけではせっかくですから面白くないですものね。スタジオで定番のマイクをいくつか選んでみたわけです。

このマイクでの聴き比べをしてもらえないのが残念ですが、SHURE SM57はロックに似合うかな。明るいサウンドでガッツもある音をマイクが拾ってくれます。

MD421の場合は比べると高音域に丸みが出ていく感じです。
ギザギザしたロックテイストにするのかそれともSM57に比べて落ち着いた感じが欲しいかで使い分けるといいですね。歪ませてギザギザさせたいならSHURE SM57、バランスよくサウンドを整えたいならMD421といったところでしょうか?

もう一方のコンデンサーマイクの場合は高域と低域がダイナミックマイクに比べてよりはっきりしてきます。耳には高域のギザギザがいっぱい出ているように聞こえるかな?
こうした特性の違いのあるマイクをアンプからの位置も変えて(オンマイク・オフマイクといったりします)録音すると後で混ぜたときに面白いことになると思います。

あまりにもマイクの位置が悪いと音に芯が無くなったりひどい位相で使い物にならなくなったりしますから、マイクの立てる位置も重要です。

こだわらずにダイナミックマイクのSM57を使うのが価格的にもセッティングも楽にできるマイクのような気がします。
カッティングのような音にパワーが欲しい時はダイナミック!というセオリーだけアタマに入れておいて、あとはその時々で試してみましょう。

カッティングギターのマイクセッティングを変えてアンプはMARSHALL JCM800+HIWATT(マーシャル)の同じ環境でギターをギブソンレスポール(GIBSONLesPaul)にしてマイク録音してみたときの話です。
ギターによって同じカッティングをするときのマイクの相性はあるんでしょうか?

この実験でもやはりギター・アンプの求める音が出てくれてるのは、SM57とMD421の2つのダイナミックマイクですね。
ギターを選ばずに使い勝手のいいのはダイナミックマイクだということが伺えます。

コンデンサーマイクの場合はどちらかというと、アンプからの距離をある程度離したオフマイクとして立てておくといいようです。
後でコンプ(コンプレッサー)をかけてオンマイクとサウンドの距離感を整えて、2つを曲げるとサウンドに広がりと奥行きが出てきます。


*この記事に出てきたダイナミックマイク

SHURE SM57…ダイナミックマイクの定番といえばこのシュアのSM57。シャープかつクリアな音質でスネアやギターアンプの収録に多く使われているマイク。

SENNHEISER…MD421はゼンハイザーのダイナミックマイクで「クジラ」という愛称を持っているマイク。

*この記事に出てきたコンデンサーマイク

AKG C451…初めての小型のコンデンサーマイクで話題をさらったC451は正確に音を録るのに適したマイク。すでに生産終了してしまっているマイク。楽器のように復刻版が登場もしている。C451はダイヤフラムの振動をコントロールがしやすいことから人気があったマイク。

NEUMANN U87Ai…コンデンサーマイクNEUMANN U87Aiは指向性の選択が可能。無指向性・双指向性・カーディオイドの3つの嗜好性から選択可能なマイク。大型のデュアルダイアフラム・カプセルを持つ。
スタジオマイクの大定番コンデンサーマイク。

マイクとアンプの角度

ギターアンプとマイクの位置・距離が決まりました。次はマイクの角度です。普通はアンプに対して垂直にマイクを向けておけばいいと思います。マイクには指向性がありますから、きちんときれいに音を録って上げましょう。もちろん狙いがあっての角度の変更はそのアーティスト、ギタリストの個性といえるのならば問題ありません。マニュアルはマニュアルですからアレンジもありです。

アンプの音はど真ん中から出ているわけではなくスピーカーがコーン紙を振動させて空気振動を起こして音を出しているので中央にあるボイスコイルではなくガスケットに近いあたりを狙うのがいい音の録り方です。わかりにくいかもしれませんが、中心からちょっとだけずらした辺りといえばいいでしょうか?一度アンプのどの辺りから音が出ているのか小さな音で確認してみてください。

ここにしかマイクをおいてはいけないという決まりはないので欲しい音をマイクの位置を調整しながら探しましょう。素人にはこの音の違いを聞き分けるのが一苦労なのですけれど。耳を鍛える気持ちで立ち向かいましょう。

あせらなくても考えようによってはステレオ式のテレビのスピーカーで左右どちらのスピーカーから音が鳴っているか位は誰にでもわかるものですから、その延長にあるとおもえばそんなに難しいマイクセッティングではないと思います。

ギター・アンプにはスピーカー・ユニットがいくつかあるので(例えばMARSHALLJCMシリーズではユニットが4つ)一番良さそうなユニットをマイクで狙うようにすると良いです。

次に考えたいのがマイクの本数です。
スタジオでもダイナミックマイクであれば複数マイクは無料で借りることもできるでしょうから音を太くするとかミックスを考えるならばなんポンカマイクを立ててもかまわないでしょう。

エレキギター録音の場合、アンプの裏にもマイクを立てることもあったりします。聴いたことがありますか?

この狙いはアンプの箱鳴り自体も録音したいということです。これはボーカルの録音にも採用したことのある方法で口の前と後頭部にマイクを立てる方法をやったことがあります。
感想をいうと、「難しかった」のが正直な感想です。
狙いとしては声の響きを拾う目的と、後ろに発声するイメージを持つためだったのですが、あとあとミックスする際に、位相の問題で苦労しました。アンプでも同様で、ある周波数でいきなり音が聞こえなくなったり、編集が面倒になったりしますから、ためしに録っておいて使えれば使うくらいがちょうどいいのかなとも思っています。

アンプとマイクの位置

さていよいよマイク録音に入っていくのですが、エレキギターの録音に使われるマイクにはダイナミックマイクとコンデンサー・マイクの2種類があります。

ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの違いについてはまた別項目で紹介していきますが、丈夫で求めやすいダイナミックマイクと、高価で繊細なコンデンサーマイクというイメージがあるでしょう。
エレキギターでの音の収録にはまずはダイナミックマイクから入る場合が多いです。なぜならエレキギターの音作りにはパワーのある、ガツンとした音が求められることが多いからです。ロックで歪み系のサウンドを欲しいときにはダイナミックマイクのほうが中音城を中心に音量感を得ることができます。

コンデンサーマイクをエレキで使わないのかというとそんなことはなくて、クリーントーンが欲しい楽曲の時にはコンデンサーを使うこともあります。繊細な音作りにはあっているマイクですからね。

ダイナミックマイクとコンデンサーマイクの両方の特性を生かして両方で拾っておいて、後で混ぜてあげるという方法もあります。
コンデンサーだとは低域も拾ってくれるので音がワイドレンジになり、サウンドがふくよかになってきます。

どちらを使うのかは完全に好みですから使いやすいほうでいいでしょうね。

マイクをどこに立てるのかというと、ギターアンプの近く大体1m以内でしょう。これよりもアンプに近づけていくとある効果が生まれてきます。

そのことを近接効果といったりします。
近接効果を得た音は低音域が大きくなります。カラオケのマイクで試してみてもいいですが、こちに完全にマイクをくっつけて声を出すと、低い声が強調されるのと同じです。

「きりんです」のイメージでしょうか?

逆にアンプから離れていくと中城にサウンドが偏っていきます。ここら辺は好みなのですが、ドンsh利サウンドを欲しいときにはあまり向いていないでしょう。また、音像も遠くに感じられるようになってしまいますからギターの音量を上げても上げても小さく感じる原因になります。プロの現場ならまだしらず、自宅やスタジオで録音するアマチュアのレコーディングの時には各機材は最高の者を用意できるわけではありませんから、調整できるマイクとアンプの位置には気を配っておきたいものです。

セッティングのうちから何度も音を出して試して、音決めしていきましょう。これはアンプの種類がマーシャルであろうが、ジャズコーであろうが同じことです。

この続きはこちら→マイクとアンプの角度

エレキギター録音

マイクを使う場面はさまざまありますが、ここでは楽器の演奏を録音するときに使うマイクについてとその録音方法について書いていきましょう。エレキギターの録音についてです。

音楽のプロの環境での録音の場合、エレキギターのレコーディングがどういう風に行われているかというと、スタジオでレコーディングする場合、エレキギターのレコーディングでは“ブース”と呼ばれる小部屋を使用することが多いです。なぜかというと、ドラムとベース、ギターといった楽器をいっぺんにマイク録音するときに楽器を同じ部屋でいっせいに鳴らしてしまうと、それぞれに使うために立てたマイクに違う楽器の音も入ってしまいます。「かぶり」と呼んだりしますが、それぞれのマイクの録音がきれいにできていないと、後で行うミックスで各楽器の音作りがやりにくいのです。

さらにプロのミュージシャンでもミスはあります。そういうときに演奏をその人だけがやり直せばいいというわけにはいかなくなるので、それそれの楽器にかぶりがないようにマイクに音をのせていくのです。

最初から楽器を別々の部屋に入れてマイクを立てておけば心配がなくなります。ギター録りはブースで行う、これがギターのマイク録音の基本です。

もちろん楽曲の方向性やアーティストの好みであえていっせいに音を出してマイクを同時に拾ってしまうこともあります。たしかスティングとかはそのような手法だった気がしますが間違えていたらごめんなさい。

プロでなくても音楽録音をするときではなくてもマイクで音を録音するときには周りの雑音を気にするでしょう。プロの音楽録音をするとなると、その音をマイクに収めるときにも細心の注意を払います。
マイクでの収録を考えるには周りの音とのかぶりという考え方も持っておきましょう。

さて、実際にマイクを向けるギター・アンプはブースに入れますね。ギタリストにマイクを向けてもしょうがないのですから、アンプにマイクをセットし、ブースに入れますが、ではギター奏者はどこに居るのでしょうか?

一般的にはギター奏者はブースの外で演奏する方が多いようです。このほうがやりやすいんですね。エレキギターの音は非常に大音量ですから、ギタリストもブースに入ってしまうと、自分のギターの音が大き過ぎて自分の出している音を聞き取りづらくなるのです。

例外ももちろんあり、さも自分がマイクになったかのようにアンプから出ている音を感じながら演奏したいという人も中にはいますし、あえてサウンドとしてハウリングをさせる音作りもありますから、そのときは奏者とギター、アンプとマイク、全てブースの中に入ったりもします。ハウリングはアンプから出た音をギターのピックアップに拾わせる方法ですからね。

この続きはこちら→アンプとマイクの位置
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